★最適戦略は必ずしもベストは限らない!
通常、Video pokerにおける最適戦略とは、pay out率を最大化する戦略のことです。もちろん「平均的に期待しうる収益」を最大化するという観点からは、常にpay
out表に基づいた最適戦略で打つことが望ましいのですが、Seiousに考えた場合、収益の最大化よりも、収益の安定化、即ちリスク一定の元での必要資金量の最小化も、重要になってきます。実際に、あるマシン戦略を多少調整することにより、「pay
out率は低くなるけれども、その分荒れの少ないマシンを打っているのと等価な状況」を人工的に作り出すことは可能でしょうか?このような疑問に対する一つの回答を探すために、厳密なリスク(破産確率一定の条件での必要資金量)の計算を行ってみたのがこのコラムです。
結論を先に述べますと、このような必要資金量を最小化する戦略が確かに存在することが明らかになりました。
今まで、いわゆる最適戦略で打つために必死でWin Poker等のtraining softwareで練習を詰まれてきた方も多いと思いますが、ソフトに「Major
Error」などと怒られるプレーも、実は必要資金の最小化の観点からは間違っていないということも出てくるわけです。さっそく具体的な事例を見ていきましょう。
なお、本ページでは全て破産リスクリスク10%を仮定します。また0.25$マシンを対象とします。即ちTAX
EFFECTを考慮しません。progressiveでroyalの配当が$1200超になっている場合も、税控除後の実効的なpay
outで考えます。
●JB 9/6の場合
リスクを最小化する戦略がもっとも効果的な例です。ずばり下のグラフをご覧下さい。
【様々な戦略を用いた場合のJB9/6のリスク】
これはJack or Better 9/6でRoyal Flushが1unit bet辺り800(即ち$0.25マシンfull
betしたときに$1000の配当)という典型的なマシンを"Perfect Strategy"即ち、このマシンのいわゆる「最適」戦略で打った場合、及び"RF
560 strategy"即ちJB 9/6 with royal 800を、JB9/6 with royal 560の「最適」戦略で打った場合、及び"RF
1040" strategy即ちroyalが1040(royal 800の30%増し)の戦略で打った場合のリスクを示しています。
RF 560 strategyで打つと、当然pay out率は下がるのですが、pay out率の低下を補うほどにマシンの荒れが少なくなるので、ぐっとリスクが小さくなる訳です。
グラフを一見しただけでは、その差が読み取りにくいのですが、概ね全てのCash
Back Rateレンジにおいて、15%程度もリスクが低下しています。一方逆にRF1040という、royal狙いにややシフトしたstrategyですと、逆に15%〜20%も「最適」戦略よりリスクが増加しています。
さて、RF560 strategyのリスクの低下分がpay out率と比べて割にあうかどうかを次の表で確認してみましょう。
【様々な戦略を用いた場合のJB9/6のpay out率】
使う戦略→ | JB9/6 perfect | JB9/6 RF 560 | JB 9/6 RF 1040 |
pay out率(%) | 99.544% | 99.513% | 99.497% |
pay out率のperfect strategyに 対する減少分(%) |
0% | 0.031% | 0.047% |
Royal Flushの頻度(x回に1回) | 40391 | 47245 | 35136 |
この表で分かるように、RF560のstrategyで打つことによるpay out率の低下はわずかに0.031%です。それでいながら、15%もリスクを削減出来るのであれば、Serious
Playerであるならば、当然RF 560 Strategyで打つべきだということになります。
一方rf 1040strategyの場合もpay out率の減少分は0.047%です。但しリスクは先ほど述べたように15%以上増加します。pay
out率も低下して、さらにリスクも大きくなるのでは「ハイリスクローリターン」であり、Seirou
playerはこのようなプレーをすることは禁物です。(しかしながら、このようなハイリスクローリターンであることを承知の上であるならば、Royal
flushの頻度が1/40391から1/35136に増加するので、Rf 1040 Strategyで打つのも悪くはないでしょう。←私は決して薦めませんが)
なお、グラフの範囲外ですが、Cash Back Rateが0.7%前後でRf1040 StrategyのリスクとRf800Strategyのリスクが逆転しています。即ちRf800
strategyの方が、pay out率も高くリスクも小さくなるはずなのにRf1040 Strategyの方がリスクが小さくなる場合があるということです。この現象については、JB9/6
progressiveのところでもう一度触れることにします。
●DB 10/7の場合
全く同じことをDB10/7の場合について見ていきましょう。
【様々な戦略を用いた場合のDB10/7のリスク】
【様々な戦略を用いた場合のDB10/7のpay out率】
使う戦略→ | DB10/7 perfect | DB10/7 RF 560 | DB 10/7RF 1040 |
pay out率(%) | 100.173% | 100.161% | 100.090% |
pay out率のperfect strategyに 対する減少分(%) |
0% | 0.012% | 0.083% |
Royal Flushの頻度(x回に1回) | 48048 | 51686 | 35136 |
この表で分かるように、DB10/7の場合には、RF560のstrategyを使っても、リスクの低下の程度は2%程度であり、「最適」strategyに比べ、リスク低下は小さくなっています。一方でpay
out率の低下分も0.012%とわずかです。結果的にこの二つのstrategyがほぼ似通っているということにその原因にあると思われます。一方RF1040
strategyで打った場合には、かなりリスクが上昇する上に、pay out率もかなり低下します。
もともとリスクの相対的に大きいDB10/7において、Royalに重きをおいた戦術は全く無謀だということが読み取れると思います。
●DB 10/7 sf 80の場合
DB10/7の場合通常はstraight flushの配当が50なのですが、これが80のマシンも結構みかけます。straight
flush80に戦術をadjustしていくことの是非を判断するためにも、少し詳しく戦術とリスク、pay
out率についてみていきましょう。プレーするマシンDB 10/7 Rf 800 sf 80に対して、RF
560/1040、sf 50/80のstrategyで打った場合のリスクを示したものが下のグラフです。
【様々な戦略を用いた場合のDB10/7 sf 80のリスク】
またpay out率等については以下の通り
【様々な戦略を用いた場合のDB10/7sf 80のpay out率】
使う戦略→ | DB10/7sf80perfect | Sf50RF 800 | Sf80Rf 560 | Sf50rf560 | Sf80 Rf1040 | Sf50 Rf1040 |
pay out率(%) | 100.519% | 100.512% | 100.501% | 100.494% | 100.442% | 100.436% |
pay out率のperfect strategyに 対する減少分(%) |
0.% | 0.007% | 0.083% | 0.025% | 0.077% | 0.083% |
Royal Flushの頻度(x回に1回) | 46727 | 48048 | 51531 | 51686 | 36191 | 36226 |
直感的にも明らかなようにStraight Flushのpay outへの寄与分は極めて少ないので、戦術変更をする/しないの影響はほとんどありません。従って、ほぼ理論的な側面の興味ということになりますが、Straight
Flushについては正しく戦術変更をして、ややアグレッシブにSt. Flを狙っていった方がpay
outの側面からも、またリスクを低下させるという側面からも「正解」になります。グラフが重なっていて読み取りにくいですが、リスクを最小化するということのみに焦点をあてれれば、Rf560sf80
strategyで打つことが一応もっとも良い戦術ということになるかと思います。
●Deudes Wildの場合
DB10/7 sf80のケースに見られるように、Royalに関わる場合以外はStrategy変更の影響はどうも少ない感じがします。そこでもうちょっと有名な例として、Deuces
Wildで222XXの5 of a kindをbreakして4 deucesを狙いに行くべきか、これをそのままpatにして5
of a kindの配当を確実に頂くのとではリスクにどのような違いが出てくるかを見てみましょう。
このケース、VP strategyの機種依存性for Deuces
Wild familyの所でも書いたように、pay out率を最大化するためにはXXが33〜99ならbreakが正解ですが、XXがTT〜AAの場合には、Royal
with deucesの可能性がわずかに小さくなるのでpatすることが正解となります。このようにXXの値によってpat/breakの判断が変わるので、いずれにしろ非常に微妙なケースです。巷のVPの教本などでは「pay
out率にほぼ差がないので、荒れが少なくなるように5 of a kindは常にpatせよ」などと書いてある場合もあります。定量的なリスクは果たしてどうなのか?。これを下に示します。なお、PAT
5Kとあるのが222+XXを「全て」patに取る戦略、break 5Kとあるのが222+XXを「全て」breakに取る戦略のことです。
【様々な戦略を用いた場合のDWのリスク】
【様々な戦略を用いた場合のDWのpay out率】
使う戦略→ | DW perfect | DW rf 560 | DW rf 1040 | PAT 5K | Break 5K |
pay out率(%) | 100.762% | 100.759% | 100.751% | 100.762% | 100.762% |
pay out率のperfect strategyに 対する減少分(%) |
0% | 0.003% | 0.011% | 0.000% | 0.000% |
Royal Flushの頻度(x回に1回) | 45282 | 46002 | 43156 | 45282 | 45282 |
(注:PAT 5K/Break 5Kとすることにより、pay out率はごくわずかには低下する。Royal Flushの頻度は全く変わらない)
上記グラフから分かるように、巷間言われている「PAT 5K戦略をとることにより、ぐっと波が穏やかになる」というのは間違いであることが分かります。PAT
5Kにしようが、Break 5Kにしようが、pay out率、リスクとも全くと言っていいほど変化がありません。これは、222+XXの形が配牌で配られる確率が極めて少ないことにも依存していると思われます。従って、「もし222+XXが配られたという条件」の元での荒れ具合は変わってくるでしょう。即ち1セッション毎の荒れ具合はどちらの戦略を取るかによって異なるけれども、このような状況の起こる確率自体が少ないのでグローバルにリスクを眺めると全く無視出来るということです。いずれにしろ、この部分は全く収益・リスクに影響しないので、Pat/breakは全くプレーヤー好みで判断して構わないということになります。
あえて、言うならばholdボタンを全部押すPATの操作の方が、222をHoldする操作よりヒューマンエラーが出にくいので、222+XXはPATというのが一応のお薦めだということになるでしょうか。
さて、Deuces Wildの場合RF560の戦術を用いてもリスクの低下はほとんどありません。従ってDWというのは戦術変更によって荒れ具合を穏やかに調整することが難しい機種だということも言えるかと思います。
●JB 9/6 with progressive Royalの場合
Royal FlushがprogressiveになっているJB9/6の場合(あるいはRoyalの配当がデフォルト800より少し高めに設定されていたり、ロイヤルボーナスが別途支給されるプロモーションがある場合など)には、Royalの配当に応じて「最適な」戦術を取って行くことが、pay
out率を最大化するという観点からはベストになる訳ですが、これでは必ずしもリスクが最小化されません。また、Royalの配当に応じて戦術を変えていくことは実際には非常に難しく、実用的にはせいぜい2,3種のStrategyを用意して適宜切り替えて行くといった戦い方になるかと思います。
では、どのようなStrategyを選んで行けば良いのか。どの時点でStrategyを変えるべきなのか。この判断の目安のため、ここではCash
Back rateを0.5%と仮定した上で、Royal Jackpotの金額を横軸にとり、あるStrategyを取ったときのpay
out率と必要資金量がどのように変化していくかをみてみましょう。使うストラテジーはrf
$700, rf $100, rf $1300(これらは1 unitに対する配当ではRf 560. 800, 1040に相当します)、及びRf$2000,
Rf$4000の5種類にしてみます。グラフ中実線が必要資金量(左側の縦軸)、点線がpay
out率(右側の縦軸)です。
また、pay out率にはCash Back率0.5%を含んでいます。
【様々な戦略を用いた場合のJB9/6 progressiveのリスクとpay out率】
直感的にも予想されたことですが、グラフからまず分かることはRf$2000, Rf$4000の戦略を取った場合、リスクは他の戦略に比べてかなり高めになります。一方Royal
ジャックポットが$1500を超えると,Rf$700, Rf$1000の戦略ではpay out率が他と比べてかなり低下してしまいます。(graphが重なっているので読み取りにくいですが、非常に細かく言えば、Jack
Pot$1300以上でリスクが最小になるのはRf $1000の戦略になっています。但しその差は極わずかです)
ロイヤルJack Pot額によらず、pay out率とリスクの両面から比較的良好な特性を示しているのがRf
$1300の戦略です。
不思議なことに、Rf $1000の戦略はJack pot額が大きくない$1200以下の領域ではRf
$1300の戦略よりもリスクが大きくなってしまっています。どうもRf$1000戦略は性質が悪く、Riskを小さくする効果があまりないようです。(通常のJB9/6のグラフも振り返ってみると、Cash
Back率が0.7%より小さい領域でRf1040の戦略とPerfect(Rf 800=$1000)戦略のグラフが逆転することも思い出してください)
以上を全て勘案すると、JB 9/6 with progressiveでの戦い方が見えてきます。即ちprogressiveがあまりたまっていない状況(概ね$1100〜$1200以下)では、Rf
$700戦略をとり、progressiveが溜まってきたら($1100〜$1200程度)Rf $1300の戦略に切り替えるということです。こうすることにより、
1.リスクを低く抑えること
2.pay out率をなるべく最大値に近づけること
3.あまり複雑な戦術にならないこと
の3つのバランスを比較的保つことが出来るという訳です。
●JB 8/5with progressive Royalの場合
同様のことをJB 8/5with progressive Royalについても見ていきましょう。JB8/5がpositive
EVになるほどJack potが溜まっていることはあまりありえないし、また発見したとしてもきっとローカルプロに席を占領されているので、座れないことの方が多いかも知れません。従ってほぼ理論的な興味ということになりますが、果たしてJB8/5のリスクはどのようになるのか、ここではCash
Back率を1.0%と仮定して、JB9/6 progressiveの場合と同様のグラフを示してみます。
【様々な戦略を用いた場合のJB8/5 progressiveのリスクとpay out率】
JB9/6の場合とCash Back率などの条件が異なるので、直接的な比較は危険ではあるのですが、あえて読み取れることをメモしておきますと、まずrf
$1000戦略はリスクも相対的に大きく、「かつ」pay out率も低くなっているので全く意味がないということです。JB9/6の場合はJackpotがある程度以上あれば、rf$1000戦略が一応リスクを小さくする効果があったのですが、JB8/5にはこのことは通用しません。この現象は定性的にはJB8/5の場合pay
out率のの中でRoyalの寄与分がかなり大きいので、ある程度積極的にRoyalを狙わないとどうしようもないと一応解釈できます。
rf $2000,$3000,$4000の戦略にはあまり大差がないのですがジャックポットが$2000のときにリスクを最小化するのが、pay
out率を最大化するrf$2000の戦略ではなく、より積極的にRoyalを狙うrf$3000戦略である一方、ジャックポットが$3000のときにリスクを最小化するのが、pay
out率を最大化するrf$3000の戦略ではなく、より消極的にRoyalを狙うrf $200の戦略になっています。このように、直感的には説明し難い結果が出ている所がJB8/5の特性の、面白いと言えば面白いところです。
但し、一ついえることはJB8/5のリスクの高さであり、$4000程度のジャックポット(注:0.25$デノミなのでデフォルトジャックポットは$1000に過ぎません)で、破格においしいpay
out率として105%以上の状態になっていたとしても、なおこれを狙いに行くには多大なリスクがあるということです。即ちJB8/5はリスクの観点からは全く推奨できるマシンではないということです。
なお、progressiveマシンについては上記の考え方はあくまで、一つのpoint of
viewでもっと異なった見方をすることが出来ます。JazboのHP内のProgressive
Meter Movementは極めて示唆に富むコラムですので、是非チェックして下さい。
●考察と課題
以上みてきたように、pay out率を多少犠牲にしてもリスクを小さく出来るstrategyが存在することを示すことが出来たこと自体、Video
Poker戦術研究に新たな視点を与えたものと思います。
しかしながら、ここで示した戦術は、主にroyalのpay outの異なるマシンの戦術を当てはめて見るという比較的簡易な方法によるものですので、リスクを「最小化」するstrategyではありません。あるマシンに対して、リスクを最小化するStrategyを発見する極めて困難だと思われますし、またCash
Back率によってもリスクを最小化するStrategyが変わって来ることがあるので、あまり深く追求することは単なる机上の空論になってしまう恐れがあります。
ただ、やはりRoyal Flushを狙いに行くのか、手堅く他の役を狙いに行くのかがマシンの荒れに大きく寄与すると思われるので、一般的なno
Wild Card machineの場合ですと
・4 Card Flush vs High pair vs 3 Card Royal Flush
・3 Card Flush vs 2 Card Royal Flush
・AKQJ/AKQT/AQJT/KQJ9 4 Card straight vs 3 Card Royal Flush
・3 Card Straight Flush vs 2 Card Royal Flush
あたりの取捨選択をリスクの少ない方向にfine tuningすれば、リスクのより少ない戦術を生み出せる可能性があるのではと予想しています。例えば「4
Card Flush vs 3 Card Royalのときに、普通は3 Card Royalが正解だが、Royalと異なるsuitのAKQJTが配牌に含まれているときは4
Card Flushが正解」などという感じのStrategy(所謂Penalty Cardによる戦術変更)があったとすると、これを常に「4
Card Flushに取る」という簡略化を行うと、pay out率はごくわずかに低下するけれどもその分リスクが小さくなり、かつ、全体の戦術も簡略化されるとういような感じです。もちろんRoyal
Flushがらみ以外の部分の細かいところも、例えばDeuces Wildの222XX pat/breakのケースや、DB10/7
sf80/sf50のケースに見られるように一つ一つ丁寧にチェックして、簡略化していかないと、なかなか、「単純かつリスクが小さくかつpay
out率の低下も小さい」という素晴らしいStrategyを開発することは無理でしょう。
あるいは、戦術の簡略化をひとまずおいておいて「リスクが最小となる」strategyを見出すことだけでも、発見的手法によらないと難しそうですし、またそれがリスク最小であることを「証明」することもかなり困難でしょう。(もっともRisk
minimum Strategyは理論的な意味しか持ちませんが。。。)取りあえずRoyalや他の役のpay
outをちょっと変化させたStrategyの中から、リスクが小さいものをpick upするという、本コラムで行った程度のことがあまり時間をかけずに行える最良の手法なのかも知れません。(ここでは主にRf560
Strategyを調べましたが、RfがいくつのStrategyがリスクが最も小さくなるのか、チェックしてみるのも面白いかと思います)
特にJB9/6に対してはRf560戦術とRf800戦術の間の戦術(曖昧な言い方ですが、雰囲気は分かりますよね)であり、かつ覚え易い単純な戦術があるような気がします。そのようなStrategyを開発していくときのヒントですが、Deuces
Wildの222XX pat/breakのケースや、DB10/7 sf80/sf50のケースに見られるように、Royal
Flushがらみでない部分をfine tuningしてもあまりpay out率、リスクともに変動しないようですので、やはりRoyal
Flushに関係してくる部分を中心にtuningしていくのが早道かなという感じがします。ただ、実際の所どうなのかはまだまだ即断できません。どなたか、自分の好きな機種について取り組まれて下さい。
結局、このコラムで示したことはあるマシンのStrategyを、pay out率をわずかに犠牲にして単純化していくときに、リスクが小さくなる方向に単純化して行くべきであるし、そうすることによって、かなりリスクを小さくすることの出来る可能性があることを「示唆」したことに価値があると言うことです。より具体的な単純化については、まだまだ今後の課題だと言うことになります。
●実戦上のアドバイス
このように、リスクを最小化する試みはまだまだスタートしたばかりですが、少なくとも上述の結果から読み取れる、ほぼ間違いがないと思われる実戦上のアドバイスを抽出しておきますと以下のようになるかと思います。このアドバイスに従うか、あくまでpay
out率の最大化を目指すかは、人それぞれの価値観によって異なって来ますが、コンプ稼ぎのVP
Playerは少なくとも、「pay out率を最大化する以外にリスクを最小化する戦術がある」ということを覚えておくだけでも、きっと今後のVPライフに役に立つと思います。
1.全般
Royalを少しでも積極的に狙う方向に「最適」strategyを逸脱すると、リスクがかなり大きくなる。決してroyalに対して積極的な戦術を取ってはいけない。
2.Jack or Better 9/6
・いわゆる「最適」戦略はこの際忘れて、rf560戦略をマスターすべき。Win Poker等でJB9/6を練習している方は、即刻Royal
pay outを2800 for 5 coinsに設定しなおして再度練習し直すこと。またrf560
strategyはnon-U.S. residentにとって$1マシンの「最適」戦術になっています。従って、$0.25と$1マシンの両方を打つプレーヤーが、両方の戦術を習得するのが面倒な場合も、迷わずrf560の方に統一して覚えるべき。
なお、Jack or Better 9/6のRF560ストラテジーは、賢者のラスベガスより発売されています。
3.Jack or Better 9/6 progressive
ジャックポットが$1100〜$1200以下のときはrf560の戦略で、それ以上のときはrf1300の戦略で打つのが簡易strategyとしては最もバランスが良い。
4.Deuces Wild
222XXをBreakするかPatするかは全くどちらでも構わない。自分なりに覚え易い方に統一して覚えること
5.Jack or Better 8/5 progressive
リスクが大きすぎるので狙う価値はない。